~第二章・変化する日々~

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自己紹介だけで特に用事はないみたいで、すぐに解散した。 思っていたよりも全体のノリは軽く楽しくなりそうな予感がした。 呼び方は会長は篁さん、相馬さんは一樹さん、鞍馬さんは鞍馬さんとなった。 一樹さんは案の定見た目通りのチャラ男だけど俺は親しみやすい人柄は案外好き。 解散してから綾と共に校内を見回り、校庭などを一通りみてからやっと帰宅だ。 今日からテスト期間だからスポーツでも有名な星雪でも校庭に人の姿はなかった。 「じゃあ服とか持って行くから先に帰ってて」 「いや待ってるよ、どうせ帰りは一緒なんだからさ」 やはり本当に来る気か…しかし決まったのだから今更とやかくは言わない。 「そ、そう…それよりご飯とかどうするの?」 「コンビニは便利」 「やっぱり…だろうと思ったわよ、仕方ないから私が作るわ」 「マジかよ…てっきり綾は夕飯の時だけ家に帰ると思ってた」 「め、面倒でしょ…だからよ」 相変わらず刺々しい言い方だが不思議と嫌じゃない。 静恵さんから多めに貰った食費を渡すとなんだかしらんが、顔を赤らめやっぱり静恵さんにはバレていたみたいね、などと呟いた。 なにがバレているのかわからないが、静恵さんに隠し事は不可能だ。 それは一緒に居る俺が1番良く知っている。
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