~第三章・大切なのは気持ちなんだよな~

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「たんこぶになったじゃん」 「自業自得でしょ…私の体みたくせに…」 ぶっちゃけ湯気でうまい具合に大事なところ隠れてたけどな。 はっ、俺は知らず知らずの内にアニメの世界に来ていたのか…。 風呂からあがって飯食って二人でテレビ鑑賞。 けど綾はあんまり不機嫌じゃないからもう少し頑張ることにした。 「綾、一緒に寝るか?」 「は、はい?な、なにいってるのよ…由夜は私が好きすぎてさっきからそんなことばかりなの?だ、だったら…」 「いやそうじゃない。綾がそれを望んでいるからだろ?」 なんかすげえジト目で俺を見てくる。 マズイ、口がすべった。 「はい?」 「嫌がりながらも本当は俺に構って欲しい。しかもエッチなことを待っている綾のために奮闘しているんだ、俺は」 自身としては経験がないからあれだけど成り行きなら何となるだろう、と判断している。 失敗すれば潰されかねないから慎重に行くけど…。 「そんなこと望んでないけど?」 「いいや違うな。安心しろ、俺に任せろ」 「だから違うって」 「いたっ…俺に任せろ」 「だから違うって」 「んぎゅ…俺に任せ…」 「だから違うって」 「ごごぅ…俺に任…」 「だから違うって」 「すいませんでした、勘違いしてました」 なんで腕細いのに、んな化け物じみた力があるんだよ。 よく考えたら俺って毎日何十発殴られているんだろう。
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