~第五章・旅行でも行こうか~

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「うむ、揃ったな」 到着したのは学校の近く…貸し切りのバスで行くとかちょっと理解に苦しむが仕方ない。 しかし麗子さんはなにを言っているんだ、一樹さんがまだ来ていないぞ…つまり俺、麗子さん、鞍馬さん、綾たんの四人しかいないわけだ。 「会長、一樹さんがいな…」 「ぐずぐずするなよ、由夜」 そう促された俺は乗り込むしかなかったわけだ、だって視線が怖かったし…。 結局発進した、一樹さんはいないのにな。 広いバスに運転手を入れ五人とか贅沢だな、なんて思いながら俺は考えたんだ。 隣に座る綾、正面に座る麗子さんと鞍馬さん。 「な、なんだ…このハーレム的な感じは」 「なにを言っているんだ貴様は?」 「ハーレム、ですか?」 「由夜、死にたいの?」 疑問形を一同に投げ掛けられ俺はなんでもないです、と呟いた。 しかしハーレム的な状況は事実だ。 勿論俺は綾が大好きだから大丈夫だ、間違いなんて起きるはずはない。 まあ泊まりがけというのは、些か気掛かりではある。 つうか麗子さんと鞍馬さんの私服初めてみたけど、ヤバイな。 麗子さんはモデルみたいだし鞍馬さんはアニメのキャラクターみたいだ。 そんなのを悟られたらしく綾が抓ってきた。 綾も可愛いと思う、なんて答えたが数発の暴力で事が終わってくれた。
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