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「大丈夫兄ぃ?」
「だ、大丈夫だよ…それよりありがとうまひるちゃん。」
まひるちゃんは痛いの飛んでけーなんて言いながら優しく俺の鼻を撫でてくれた。
まひるちゃんの小さい手からはとても良い香りがするはずなのに血の香りしかしません。
「ふん…警察は勘弁してやったんだから普通でしょ……ご馳走様。」
そう言ってランドセルを背負って出ていった。
ラ、ランドセルっ。
違うなあれはランドセルのような鞄だ。そうに違いない。
だってまひるちゃんのは鞄だよ。
多分鞄的な物ならなんでもオッケーみたいな感じなんだろう。
「ごめんね兄ぃ……由佳ちゃんにはまひるが怒るから。」
「いいっていいって…大したことじゃないよ。」
遡ること30分前…俺は2人の寝顔をみながらぐだぐだしていた。
そんなとき由佳ちゃんが目を覚まされたのだ。
まだ完全に覚めていないようで目をパチクリしながら俺と目があった。
「おはよう由佳ちゃん。」
この時の俺はなにを思ったのか普通に挨拶した。
まひるちゃんみたいに抱きついてくるわけでもないのに…。
「ん……きゃ、きゃああああああ。」
「ぐぎゃああああ……は、鼻が…鼻がぁぁぁぁ。」
頭突きを大胆にも鼻にかまされた。
その俺の悲鳴により天使の寝顔をみせるまひるちゃんを起こしてしまっていまにいたる。
ちなみに朝ご飯はまひるちゃんにいわれた由佳ちゃんが作った。
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