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「桜井く~んここだよ~。」
相変わらず可愛い女の子にしか見えない夕だ。
「わかってるよ。おはようさん。」
「おはよう。昨日は急に行かないなんて酷いよ~…僕はここから歩いたんだよ?」
「バスとかの選択肢がないのが些か笑えるけど…まあ悪かったよ。詫びに昼飯ぐらい奢るよ。」
昨日は途中でメール入れたら充電し忘れたから電源切れたんだよ。
「桜井くんの濃いのがいい。」
少し上目遣いが気になる。
顔が綺麗だから多分夕の奴はナンパとか普通にされそうだ。
「冗談に聞こえないからやめてくれ……つうか今日提出のレポート終わってるか?」
完全に忘れてた俺はまだ一割ぐらいしか終わってない。
「終わってるよ。」
「コピーを依頼したい。」
「じゃあチューして?」
まあ単位とチューを天秤にかけたら単位を迷わずとる。
だけど……だけどやはり相手は男だ。
「じ、時間をおくれ。ほら早く乗れ。」
彼……いや夕にヘルメットを手渡した。
せめて俺の中では夕は女として扱ってあげたい。
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