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凄い形相で俺に言い寄るそよかちゃん。
俺がその気配に押されていると隣のまひるちゃんが、もぞもぞ動き出した。
目を覚ましたみたいだ。そのぐらい大声だった、そよかちゃんの声は…。
「兄ぃおはよう。」
「おはようまひるちゃ……んん。」
由佳ちゃん同様に起きたらキスするというここって外国?的な展開。
そよかちゃんの怒りが更に大きくなるような感じはしたがまひるちゃんを無碍にするのは忍びない。
それから数分するとまひるちゃんはようやく満足したみたいで軽く俺に抱きついてから起き上がって行った。
必然的に残る俺とそよかちゃん。
お互いに無言でやな空気が流れた…。
「そ、そよかちゃん?」
恐る恐る俺がそう言う。別に怖いわけではないのだが…。
「真一郎さんは私にはキスしないんですか?」
そうだ、ここは日本じゃない新国家真一郎だ…朝の挨拶はキス……それ以外は認めん。
頭を数回叩いて意識を回復させてそよかちゃんにも同じようにした。
眼鏡を外すという俺への気遣いがバッチリな辺りにはなにも言えなかった。
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