27人が本棚に入れています
本棚に追加
「んなに落ち込むこともないよ。つっても俺は両親が居たしいい加減なことはあんまり言えないけどさ…。」
由佳ちゃんの気持ちはわかるはずがない。親が居るのは自分には普通だったから。
由佳ちゃんはまだ何も言わない。仕方ないな…。
由佳ちゃんを持ったまま体を起こした。
月の光により一瞬由佳ちゃんの表情が見えた。いつものような覇気がない。
抱き締めてみた…優しく頭を撫でながら。
「な、なによいきなり…。」
ようやく喋った言葉がそんなものだった。
この年で親になるのは抵抗がある。
というのも由佳ちゃんは多分親に甘え足りないんだ。
なら俺が補えばいい…それに由佳ちゃんは素直じゃないから俺が無理にした感じしてあげればいい。
「由佳ちゃん、俺が由佳ちゃんの親代わりになるよ。」
「は?あんたなに言ってんの?」
素直じゃないな由佳ちゃんは……。
「いやだから由佳ちゃんの親代わりに…。」
「いや流れ的に幼い私を抱く場面でしょ。つうか私は別に親なんかいらないけど。」
ちょっと……え…いやありえない。
「だってさっきから寂しそうに…。」
「あんな変態的なキスされたからゲームみたいなことされるのかと思って雰囲気出してやったんだけど?」
はい、勘違いありがとうございます。
最初のコメントを投稿しよう!