22人が本棚に入れています
本棚に追加
「兄ぃー。」
「バスの中だから静かにしようね?」
準備を終えた俺達は早速目的地であるスイミングランドというところを目指していた。
選んだ理由はサブタイトルにポロリもあるよとか書いてあったしなによりも一番近いしね。
「うーまひるさんばかりずるいです。真一郎さん、私にもください。」
「抱きしめに関してだよね?変な意味じゃないよね?」
「そうに決まってんでしょ、このイカ野郎。」
場所的にはバスの後ろにいる。理由としてまひるちゃんを抱きしめて左右に二人がいることができるためだ。
「そんな淋しそうに俺を見ないでよ、そよかちゃん。後で抱きしめさせていただきますから。そして由佳ちゃん…夜遅くまで起きてて眠いのを俺に当たらないでほしい。後イカ野郎は酷い。」
他の客はなんだかそんな俺達をみて笑っている。
夏休みとあって満員に近いが、大半は年配者であるし別に嫌な気は起きないけど。
「なによ、まひるとそよかばっかり…別にうらやしくなんかないわよ。」
「そんなことないって…まひるちゃんだってそよかちゃんだって由佳ちゃんだって俺にはもう家族だからね。」
そういいながら赤いツンケンの由佳ちゃんの手を握った。
由佳ちゃんはなにも言わずそっぽを向いたが、掴んだ手に力が篭るのを感じた。
最初のコメントを投稿しよう!