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正直投げ出したいとか思ったりもする…なんの意味もないんじゃないか、とか…。
「暗い顔してないで、桜井きゅん。」
「とりあえず離れようか。」
夕が音もなく背後から抱き着いてきた。
なんだこいつ、忍者か。
「じゃあ早速台所借りるね。」
「おお…ありが…美沙さん、何してるんですか?」
「プレゼントは私ですよ、桜井さん。」
だから美沙さんも忍者なのか…合鍵でも作っているのだろうか。
一応礼を言って寝室に逃げてみた。
「どこ行くんですか、桜井さん。」
「少し話しませんか?」
「まひるちゃんのことですか?」
美沙さんは笑いながらそういった…なんつうか心が暖かい気持ちになる。
覚えていてくれたんだ、夕も美沙さんも…。
「私も夕ちゃんも曖昧にですよ。」
「覚えていてくれた、という事実は変わりません。ありがとうございます。」
「お礼なら体でしてくださいね。」
無理矢理押し倒されマウントポジションを取られちゃった。
決して油断したわけでは…。
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