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「真一郎、一人ください。」
「息子に頭下げて敬語使うとか悲しくないのか?」
もう一服したら…と思っていたら親父が姿を見せた。
まひるちゃんがいなくなってから全く代わり映えが無い。
そろそろ還暦を迎えるけど大学の教授として頑張っているみたいだ。
「一人ぐらいいいじゃないか。まひるちゃんも手にしてお前はなにを目指しているんだ、このハーレム野郎。」
「一人ぐらいって意味わからん。大体俺は別になにも目指しちゃいない。ただみんなと仲良く暮らせたらいいな、と。」
そう、平凡かもしれんが、それで充分。
それに恵まれている…みんなで働いてみんなで過ごすんだから。
「ふん、父さんならみんなを言うこと聞くようにして…げふんげふん。それより誰でもいいんだぞ、父さんは?」
「親父、母さんに全て言っとくよ。」
吸い終わりそう言い残して去った。
後ろから悲鳴が聞こえたような気がした。
結婚式といっても来賓が少ない。
みんな合わせて20人ぐらいか。まあその分豪華な食事になったから結果オーライだがな。
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