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「ありがとう!お前のお陰で助かったよ!絶対また逢いに行くからな!!」
手を元気よく振りながら村の手前でスライムと別れた。
それにしてもあのスライムは一体何故あんなにルークの事を気に入ったのだろうか?
帰りの船の中でルークは薬の材料を眺めていた。
「これで…俺の夢が叶うんだな……。あいつら…きっと驚くぞ。」
ルークは明るい未来に目を輝かせた。もう誰も自分を弱いなんて言わない、そう思っただけでルークはワクワクしてきた。
船が学校に着き、ウキウキ気分で家に帰ると、ルークは鎧兜を脱ぎ捨て、傷の手当てもロクにしないまま地下室へ駆けて行った。
ついに調合を始めるようだ。
魔導書を何度も何度も読み返し、作り方を確認。
そしてドキドキしながら1つ目の材料を調合鍋の中に入れようとした瞬間、校長の言葉と副作用の事が頭をよぎった。
「よく考えろ……俺はよくかんがえた…。禁忌…副作用……呪い……。」
様々な事が駆け巡った。ルークは混乱してきた。
ガンッ!
ルークは壁に頭を打ち付けて雑念を吹き飛ばした。
「さて、始めるか…。」
気合いを入れ爽やかな笑みをするルーク、しかし思い切り壁に頭をぶつけたせいで、サラマンダーに受けた傷が開き、再び血が滴っていてとても不気味だった。
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