~薬作成、そして~

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どれくらい気を失っていたのだろう。ルークはハッと目を覚ました。 「あれ?なんともな……ん?」 ルークはすぐに自分の体の異変に気付いた。 「えぇぇぇ!!ま、まさか……ひょっとして……。」 ルークは恐る恐る近くにある大きな魔術用の鏡で自分を見た。 「これは……………。」 鏡を見たルークは愕然とした。   なんとルークは女になってしまっていたのである。 顔は元々少し女っぽい顔だったが、華奢な体つきで、線が細くなり、胸まで……どこからどう見ても女性である。 「こ、これが…副作用!?恐るべき呪いなのか!?」 うろたえている声まで完全に女性になってしまっている。 「と、とにかく!落ち着け!落ち着くんだ俺!!」 気が動転して、あっちをウロウロこっちをウロウロしていたルークだが、少しだけ落ち着きを取り戻し、考え始めた。 「……そうだ、肝心の強さはどうなっているのだろう。」 そう思い右手をかざし、呪文を唱えた。 「ファイア!」 すると、勢いよく目の前に爆炎が上がり巨大な火柱が現れた。 「すげぇ…。これ、俺がやったのか…。」 放心状態で火柱を見つめながら言った。確かに強くはなっている。薬の効果は本当だったのだ。 「強くなったのはいいけど、元の姿の俺じゃないと意味がない…。何か、何か元に戻る方法を…。」 ルークは必死になって魔導書の山を読みあさった。しかし、有力な情報は何も書かれていなかった。 「怖いけど…校長先生か…。」 ルークは最終手段として校長先生に相談する事にしたのだった。
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