472人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
どれくらい気を失っていたのだろう。ルークはハッと目を覚ました。
「あれ?なんともな……ん?」
ルークはすぐに自分の体の異変に気付いた。
「えぇぇぇ!!ま、まさか……ひょっとして……。」
ルークは恐る恐る近くにある大きな魔術用の鏡で自分を見た。
「これは……………。」
鏡を見たルークは愕然とした。
なんとルークは女になってしまっていたのである。
顔は元々少し女っぽい顔だったが、華奢な体つきで、線が細くなり、胸まで……どこからどう見ても女性である。
「こ、これが…副作用!?恐るべき呪いなのか!?」
うろたえている声まで完全に女性になってしまっている。
「と、とにかく!落ち着け!落ち着くんだ俺!!」
気が動転して、あっちをウロウロこっちをウロウロしていたルークだが、少しだけ落ち着きを取り戻し、考え始めた。
「……そうだ、肝心の強さはどうなっているのだろう。」
そう思い右手をかざし、呪文を唱えた。
「ファイア!」
すると、勢いよく目の前に爆炎が上がり巨大な火柱が現れた。
「すげぇ…。これ、俺がやったのか…。」
放心状態で火柱を見つめながら言った。確かに強くはなっている。薬の効果は本当だったのだ。
「強くなったのはいいけど、元の姿の俺じゃないと意味がない…。何か、何か元に戻る方法を…。」
ルークは必死になって魔導書の山を読みあさった。しかし、有力な情報は何も書かれていなかった。
「怖いけど…校長先生か…。」
ルークは最終手段として校長先生に相談する事にしたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!