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○帰宅道
二人は此方に来てから有ったこと。見たもの等話ながら帰り始めていた。
と、突然煌乙が立ち止まり…
煌「…あの子は…どこにいるんだろ…」
寂しげな、悲しげな言葉が零れる。
柚「…っ。キミは友達、それか、親しい人をを探してるの?」
おずおずと、だが、強く踏み込んだ事を聞く柚華。
煌「うん。でも、見つからないかも知れない…」
今迄の口調とうって代わり、ぽつりぽつりと呟く。
そんな哀しげな様子の煌乙に柚華は近付き…
その頬を思いきりつねった。
煌「!?いひゃいいひゃい!あいをふるんでふか!!(痛い痛い!何をするんですか!)」
まさかの行動である。
煌乙が驚くのも無理はない。
しかし柚華は、
柚「もう、そんな顔しないし、そんな事言わない!キミが悲観してちゃ、探してる子は見つからないよ?キミが希望を持たなくてどうするのさ!」
叱咤する。
煌「そんな事言っても!!一人じゃ…何も!!」
叫ぶ煌乙。
それを遮り、
柚「それは、キミだけの場合の話!ボクも手伝う!キミは一人で抱え込まない!」
言う。
煌「な、何で…」
口元を震わせ、真意を問う煌乙に、
柚「もう、ボクらは友達だから。その理由じゃ、駄目?」
と、伝える柚華。
煌「っあ…あ、ありがとう!!なら、僕からもお願いするのです!!僕と、友達になってください!!」
力強く、柚華の目をしっかりと見据え叫ぶ煌乙。
柚「勿論!これからよろしく!!アキトくん!!」
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