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「たまに帰ってやれば、あなた、あなたってうるさいんだよ!!」
飲んでいたワイングラスを投げつけた。
「…すいません。」
「お前には十分な金を与えているはずだ!!
その金で男でも買って慰めてもらえ!!」
捨て台詞を吐いて出ていった。
床に散らばったワイングラスをゆっくりと拾い始めた麗華は堪えていた涙がボロボロと床を濡らしていた。
「うぅ…う…」
ただ側にいて欲しいだけなのに、
「私はあなたにとって道具でしかない…の?」
決して口にはしない言葉が、この時初めて声になり自分を惨めにした。
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