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『恭華サ~ン』
人通りが少ない所に高野健二の高い声と慌ただしい足音が響いた。
『恭華サンたら!待ってろって言ったのに!?』
高野健二は走り出した。
ピタ。
止まった先には人通りの少ない古びた喫茶店があった。
そこに高野健二は入っていく。
健:『恭華サン!!』
喫茶店の入り口で高野健二は叫んだ。
その声が喫茶店の中をこだまする。
こだまが消えかかった時に明るい声が響いた。
奈:『あれぇ?いらっしゃい健二さん!!』
奈乃夏チャンだ。可愛らしいエプロンと風に少しだけ揺れる短い髪。
健:『あぁ…奈乃夏チャンか。恭華サンは?』
奈:『恭華サンですか?とっくに来てますが…?』
健:『(やっぱりな…)ありがとう。奈乃夏チャン。』
奈:『どういたしまして。』
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