魔術師を弁解せよ！？

人魚姫の涙

あと少しで。
という所で涼子の手が止まった。
健:『どしたの？』
涼子の隣に並んだ。
と同時に言葉も失う。
恭華もそれを見ていた。
なんと本の横に
赤でまみれた手がもそもそと動いていたのだ。
そしてその手はそのまま絵本のページをめくる。

ﾊﾟﾗ…。

手が止ったと同時に、赤い血にまみれた手はｽｯと消えた。

そのページに書かれていたのは…

『ﾆﾝｷﾞｮﾋﾒ』