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僕は一瞬意味が分からなかった。
そんな僕を尻目に佐奈チャンは続けた。
佐奈:『私ね、人間は生まれてこないべきだと思うの。』
健:『なんで?生まれてこなかったらみんないないんだよ?』
佐奈:『そうだよ。でも考えてみてよ。人間が生まれてきてなにかいい事あった?』
健:『あると思うよ。いっぱいあるじゃん。』
佐奈:『わかってないなァ健チャンは。』
佐奈チャンは笑いながら続けた。
佐奈:『人間は同じ人間を下に見るんだよ?おかしいじゃん。なんで人間が人間を傷つけあったり殺したりできるの?』
健:『でもみんなそういうわけじゃないよ。』
佐奈:『私の周りにいる人はみんなそうだよ。健チャン以外はね。』
健:『そんな事ないよ。優しい人だっているよ!』
佐奈:『優しい人は佐奈を無視したりいじめたりしないよ。』
健:『…。』
佐奈:『ほら!!』
健:『…』
佐奈:『ねぇ健チャン。やろうよ。地球上にいるみんなを消そうよ。』
健:『やだよ!!そんなの。』
佐奈:『どうして?』
健:『みんないなくなったら僕達生きていけないよ!!』
佐奈:『大丈夫よ。私には健チャン以外いらない。健チャンがいれば生きていけるもの…。』
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