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親の義務を放棄して抑鬱や鬱憤の捌け口にしあまつさえその精神を、見知らぬ男達の欲望を身に受けても抵抗しないまでに磨耗させた。
虐待、離婚――これらは子に対する重大な裏切り。その中でも虐待は最も重く、子の未来をも奪いかねない卑劣極まりない行為は、贖罪させても尚足りない。私を裏切り、薄着のまま寒空の下に放り出し、したり顔のまま車で走り去っていった両親のように――
「……」
設備の機械音だけが響く廊下で、手早くナイフと拳銃の確認をする。
私はあの子に、生きる意味を与える、と誓った。ならば、“篠沢和也”に関する全てを断ち切る必要がある。両親、祖父母、親戚は言うに及ばず、必要あらばその係累まで。
奴らのやさは既に割れている。一先ずは、あの子の未来を奪い去ろうとした者達に、苦痛と絶叫の死を――
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