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王国最後の希望。魔を破る光たち。勇者御一行はあらゆる名前で呼ばれ持て囃された。
『持て囃された』という言葉にある通り、3年前に魔王を打ち破り世界に平和が訪れ、勇者という存在は必要なくなったのだ、めでたしめでたし。
勇者が元々いた世界、彼曰くチキュウに帰った後の勇者パーティは散り散りになった。
戦士は魔王討伐の活躍を買われ王国の騎士に。
魔法使いは誰にも告げずに気がついたら行方不明。僧侶は、
俺だ。
勇者と共に進む道を選んだ俺は教皇、つまりは現在この王国で確固たる地位を持つセライト教の一番偉いお方に啖呵を切ってしまったため見事無職となったのであった。
そんなこんなで住む場所も仕事もなくなった俺はふらふらと旅を続けた。
別に王様からの報奨のお陰で金には困らないが、勇者パーティの1人が怠惰に身を委ねるとはなんとも締まらない話だ。
そして現在の僧侶様。旅の末たどり着いたこの赤の街に住むことになったのだ。
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