記憶喪失で幻想入り

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河童説明中.... にとり「-----ってところかな~。教えておくことはこれくらい」 ?「ん~・・・」 話の内容は記憶が無い状態で言われてもさっぱりわからないことばかりだった。否、記憶があったとしても理解に苦しむかもしれない。 結局、記憶に関するようなことは聞き受けられなかった。 にとり「まぁ戸惑うのも当然だよ」 ?「そうですか」 しかし、何も得られなかったわけではない。 幾つかわかったことがある。 先ずこの地のこと。『幻想郷』というらしいが、ここの地名だろう。見たところ、かなりの僻地だと思われる。 次に幻想郷に住んでいる者達について。にとりさん曰く、人はもちろん妖怪や神様なんかも住んでいるそうだ。記憶が無いから定かではないが、妖怪や神様ってそこら辺に住んでるものだっただろうか。 もう一つ、にとりさんのこと。自分のことを河童だと言った。つまり妖怪らしい。どう見ても人にしか見えないが、妖怪だと言い張る。人間とは昔からの盟友なのだとか。そこはよくわからない。本人も話そうとはしなかった。 そして俺のこと。 外の世界の人間という言い方が引っ掛かるが、要するに余所者ということだろう。たまに俺みたいにここに迷い込んで来る人がいるのだとか。家がわからないから帰るに帰れないので、にとりさんには今しばらく迷惑をかける事になる。 ?「色々教えてくださってありがとうございます」 にとり「いいって。これくらいは教えとかないとね」
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