潜入

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この見た目も存在も地味な男、リンは昨日この学園に訪れた。 個人的に新種のキメラを調査していた時のことだ、ある男から声がかかったのだ。 「ウチの学園に来てみないか?」と。 はじめ、リンはノリ気では無かった。 いち高校に新種のキメラの出現の原因や理由があるとは思えなかったからだ。 この学校でなくても、セヴァスティカの結界士の張った結界はあちらこちらにある。 しかし、都市庁の調査表を確認したところ、20件中17件が学園内での出現ということが分かった。これには何か理由があるのかもしれない。 しかもあの男の申し出ということもあり、というかコッチが主だったが、無下には出来ず、リンは渋々承諾した。 そして、リンはその男の高校の前で立ちすくんでいた。
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