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【主人公side】
―――目が覚めると、そこは辺り一面が真っ白な場所だった。
そこは昨日、寝た自身の私室などではなく、全く見覚えのない部屋―――否、空間であった。
「……ここは?」
なぜ、自分がこんな場所にいるのか、全く心当たりがない。
改めて自身の記憶を振り返っても、最後の記憶は自身の私室で寝たところで途切れている。
「……本当に、ここはどこなんだ?」
そんな疑問を浮かべながら俺は辺りを見渡してみる。
すると、いつからそこに居たのか、いつの間にか目の前で見知らぬ爺さんが土下座していた。
「……おい、爺さんどうし―――」
爺さん「本当に!申し訳ございません!!」
「………は?」
俺の「どうしたんだ?」という言葉に、被せるようにそう勢いよく謝ってくる爺さん。
思わず俺は、頭に疑問符を浮かべながら改めて辺りを見渡してみるが、この空間内に俺と爺さん以外に人はいないようだ。
……つまり、爺さんは俺に謝っていることになる。
『……どういうことだ?俺はこの爺さんに謝られるようなことをされたのか?…この見覚えのない怪しい空間に俺が居るのも、もしやこの爺さんのせいか?』
そんなことを思案しつつ、俺は爺さんに話しかけてみることにする。
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