1人が本棚に入れています
本棚に追加
「いやー脅かすつもりとかなかったんですよ!たまたまこの廃墟見つけて、物色してたんですよ!」
落ち着いた俺の横で、椅子に腰掛ける少女はペラペラ話し続けていた。
少女、というより女性か
同い年くらいの彼女は1番大きな椅子に腰掛け、足を組んで王様のようだった。
「あ、私優子って言います!よろしくです!」
雄大
「は、はあ。俺は高橋雄大です。」
優子
「雄大くん!よろしくです!」
いきなり下の名前で呼ばれ、少し違和感。
初対面で下の名前で呼ぶとは、随分と・・・・
と、いろいろ考えていたが俺は、彼女についてある疑問をぶつけてみた。
雄大
「ところで、何でここに?」
優子
「ああ、ちょっと私たちのひみつきち的な場所を探してたんです。
ここ、夏なのに涼しくて、人通りも少なめで、見つかりにくいでしょ?超気に入りました!」
雄大
「え、ちょ、ここは俺のひみつきち何だけど!」
我ながら子供みたいな返事だったと思った。
だが、ここは俺の癒し空間。
さっきは恐怖したが、やはりここは俺のひみつきちなのだ、誰にも譲るつもりはない!
それを察してか優子さんは少し驚いたが、少しの沈黙のあとまた口を開いた。
優子
「ここは貴方の私有地ですか?」
雄大
「えっ」
最初のコメントを投稿しよう!