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平穏な毎日。
いつもと変わらない日常。
今日も、明日も、明後日も、
その平穏な日々は続く予定だったのに。
昼下がりの生ぬるい空気が漂う、
それほど大きくない私の職場で。
見た瞬間
息が止まるかと思った。
ナンデ ココニ、イルノ?
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「大嫌いッ!もう顔も見たくない!」
そう言ってアイツの家を飛び出したのは、
もう1年前だ。
アイツは追ってこなかった。
アイツに捧げていた日々は、
2年でピリオドを打った。
それだけのことだったはずだ。
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次に付き合い始めたのは、
アイツとは正反対の
私をそのままで愛してくれる優しい彼。
私の
わがままも、
弱さも、
脆さも、
全部受け止めてくれる
大人の人。
この道を選んでよかったって、
心からそう思っていた。
穏やかに、過ぎる毎日。
気持ちのいいぬるま湯の中で、
私は満足しているつもりだった。
今さら……。
何も変わらないはず……。
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