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覗き穴から目を離せないまま
「なんだよあれ…蟻…か?」
「見た感じは蟻みたいだな…」
「まさか、あれに皆殺されたのか?」
「分かんねえ。とにかく情報が無さ過ぎる。」
と、玄関に座っていた功太が立ち上がる。
「え、嘘。功太まさか行くのか?」
「行くしかねぇよ。あの蟻には会いたくないから居なくなったらだけどな。」
功太は玄関の傘立てに差してあるバットを手に取り、外の様子を窺っている。
俺もバットを持ち功太のタイミングを待つ。
「よし。行ったぞ。出るからな?」
「そっと出ようぜ…静かにな…」
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