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高坂由夜は心優しく、男女問わず好かれ、人気者だった。
今はどうだ、不釣り合いな首輪をして女子のジャージを好むただの変態。
天沢を見るような女子の視線が俺に向けられている。
「何故だ、俺は紳士だ。決して変態じゃない。あ、天沢なんとか言ってく……」
「……もう、これで終わってもいい」
鞄を開けた天沢はどこかいつもと違っていた。
オーラが道溢れているというか、うん。
「こいよ、アジトを壊したくない」
ここは教室で天沢のアジトではない。
うーん、少しやりすぎたか。
謝って済みそうにないし俺だって証拠はない、放っておこう。
そんなくだらないことよりどうやって俺の信用を取り戻そうか、それだけだ。
せめて高坂由夜はただのクラスメイトに戻りたい。
受けているいじめも酷いものになりかねない。
このままずっとやられるわけにもいかない。
「せめて会長に首輪だけは外して貰おう」
誠心誠意お願いすれば彼女だってきっとわかってくれるはずだ。
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