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あんな風に広められたら俺の評価は地に落ちるのも当然だ。
本格的なイジメもきっと始まるのだろう。
「あ、綾……俺の教科書が全部巨乳系のエロ本に変わっているんだが……」
「なんでわざわざ私に言うのよ、バカっ!」
朝受けた暴力に比べればなんてことないビンタだ。
あえて巨乳系の雑誌を見させて改めて貧乳を自覚させてやった、という俺の反撃だ。
というか、これはイジメなのか?
むしろそういう方面に興味があるやつからしたらご褒美だろう。
最もさすがに処分するのもあれなので持って帰るが。
でも酷いよ、昼飯は一人で摂るはめになったし。
クラスの男子からは妬みと恨み…女子からは軽蔑。
そんな状況下で誰かが居るわけもない。
放課後、生徒会に向かう。
綾は部活だし天沢は新たなジャンルの開拓の為不在。
良い機会だ、色々話さなきゃならないし…静恵さんの助言を活かさないと。
軽くノックして、生徒会室の扉を開けると、目的の人物の姿があった。
姿勢正しく椅子に座り、肘をテーブルに付け、手で顔を支えながら寝ていた。
寝る仕草すら絵になるとは……ちょっとビビる。
俺は彼女じゃないからわからないが、会長という人間のことは少なからずわかっている。
その上で寝ているのだから起こそうとは思わない。
俺はソファーに座り込み彼女が起きるのを待つことにした。
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