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「ねえ、そんな首輪つけて楽しい?」
「説明したじゃん。これは会長が…」
「どうだか。怪しいものね」
綾が冷たいのはいつもだが、最近は増したと思う。
会長と親しい彼女からしたらムカつくのかもな、俺が。
「しかしあんな美人な人の彼氏なんて考えようによっては嬉しいんじゃねえのか?由夜って案外ムッツリだし」
「誰がムッツリだ、爪剥がすぞ?」
俺の凄み方はもう天沢には通用しない。
小汚ない笑みを浮かべながら俺の内心を探っているようだ。
「天沢だってこういうんだし、由夜のことだからなにかイヤらしいことも一つぐらいしてそう」
「殴られたり、蹴られたり、手を触ったり……最近では暇さえあればスクワットしてるぞ。見ろ、腹筋割れたから」
仕方なく見せてやると、天沢がやけに食い付いてきた。
あれ、綾は一瞥すると行ってしまった。
自分でいうのもなんだが結構良い線いったと思ったのに。
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