霞沙羅

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「これはいじめなのか?ひょっとしたらユーモア溢れる奴のいたずらなんじゃないかと」 「いじめでしょ、確実に」 綾は笑いながらそういう。楽しいか、幼馴染みの不幸が。 クラスに入り、自分の椅子に座るとぶふー、と音がした。 辺りで笑いが起きたが、ブーブークッションだったのだ。 いや別にそんな恥ずかしいとか思わないけど……いやもうマヒしているんだろうな、こんな首輪つけて生徒会長様の犬という立ち位置の自分がいるし。 「先生に言ったらどうなるんだ?」 「別にどうもならないでしょ。先生方の中では高坂由夜はネタに走ってる印象だし。怪我したりとかそういうのもないわけだし」 「心は傷だらけだよっ!精神的正当防衛はいつになったらできるんだ、あぁん?」 俺のようなクールガイがこんな風なネタキャラになるなど思わなかったぞ。 冷静で、クールで……あ、かぶった。 それでもまあ普段、話すことのなかった男子とか女子とかとは何故だか会話が増えた。 「ちょっと、唾飛んだわよ、汚い。はぁ、こんなクズと話してやってるの私ぐらいよ?」 「はは、こんな洗濯板もびっくりな女にもバカにされ……おい」 なんで机なんて持ち上げんだよ、この女は。 自分がちゃかしといて逆にやられると逆ギレか……これだから生理不順でカルシウムの無い女は。 そう思いつつも内心涙目で、謝ってもどうせ通じないんだよな、知ってるよ。
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