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「今日はスクワットだ。ちなみにもしこの筋トレを無意味に思うならやめてもいい、しかし我はとても冷静では居られなくなる」
どこか、一瞬悲しげに見えた。
きっと光の反射とかでそう見えただけだが、その理由がわからない。
実は俺が好きで本当はこんなことをさせたくないが……有り得ないか、現実的じゃない。
「自分の気持ちでぶつからないんですか?」
「参考にはした。年長者の意見は我も学ぶことが多い。しかしアイツは残念でかつ不愉快極まりないが、お前のような価値の無いゴミにしか興味がない。それだけだ」
知ってます、これはただの暇つぶしもしくは嫌がらせだということは内心わかっていた。
確かに運動すれば体力がつくし健康体になる。
しかし俺は別に求めてない。
「価値はあるじゃないですか、こうして弄び、更には会長の恋を成功させるとめの道具として……」
「次、喋ったら爪を全て剥ぐ」
機嫌を損ねたようで、リーチと言わんばかりに拷問道具のような爪切りの強化番みたいなのが机に置かれた。
テコの原理で剥がすようなやつだ。
うまく説明できないような機械だ。
ただ恐ろしくて俺はもうひたすらにスクワットに励む男になっていた。
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