夜が泣く

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外は灰色の巨大な雲に包まれている。 なんか…雨降りそうやん…。 傘持っていこ。 俺はアパートを出て近くのコンビニまで歩くことにした。 先の路地裏から男女の大声が聞こえてきた。 (お前とはもう無理や!!) (なんでよ!!お願い涼!!) (じゃぁな…。) 夜中やのにカップルで喧嘩かいな…。 そういや俺、真剣に彼女と喧嘩したことないなぁ。 飽きて勝手に連絡ブチったり、捨てたり……俺ホンマ最悪やなぁ…。 あーなんか落ちるわ…。 男と女が口ゲンカしていた路地裏の横を、テンション低く歩いていた。 ドンッ!! 「イッター……。」 するとさっき口ゲンカしていた女が泣きながら路地裏から出てきて俺にぶつかった。 「すいません!!大丈夫……大丈夫で…ず…が……?」 ……当たって来て何やねん…。 こいつ泣きすぎで最後らへん喋れてないし笑 「別にええよ。じゃ。」 俺は立ち上がってコンビニに行こうとした。 一瞬だけその女の顔を見た。 えっ?
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