香る夏

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「皆揃ったねッ!じゃぁお店回ろ!」 ちなは千里と密着して歩いていた。 俺はその後ろを…。 弥生は更にその後ろを歩いていた。 「ねー千里タコ焼き半分こずつ食べようよ!」 「いいですよ!」 「唯斗くんと弥生も半分こしなよぉ!」 またわかりやすくちなは俺にウィンクした。 「弥生どーする?」 「……別にかまんよ。」 弥生は素っ気なく言った。 「じゃぁ決定!おじちゃんタコ焼き二つちょうだい!」 「おじちゃんありがとッ!」 まず前にいたちなと千里が一つ受け取った。 「はい、お二人さん。デートかい笑」 屋台のおじちゃんは、にやけながら俺にタコ焼きを一つ渡した。 おじちゃん頼むけん余計なこと言わんでや!笑 「弥生先食べーや。」 「いや唯斗から食べてよ。」 何そのこだわり笑 まぁえーけど。 「じゃぁ食べよ!」 俺はタコ焼きを一つ口の中に丸々入れた。 「あっつ!!」 このタコ焼きめちゃめちゃ熱いやんけ!! 弥生はそんな唯斗を見て思わず笑った。 「ばか笑」 「うるさいわ!笑」 周りから見れば二人はカップルにしか見えなかった。
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