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実際、無属性の魔法は、火や水のような自然界の性質を持ち合わせていない、いわば根っから魔法といえるものであるらしい。
四種の魔力を混ぜ合わせる――。
その新しい思想は、リーサに多大なる影響力をもたらした。
これまでは、ゼファーでやったように魔力を濾し、それを何とか均等に取り出そうと努力していたからだ。
しかし、うまく結果が伴っていないのが現状だった。ならば、別の方法を探すしかなかった。
だから、この幸運な出会いに、リーサはすぐに飛びついた。前例があるのならば、やってやれる可能性は存分にあるのだ。
以前フランが、これはクライト賞並みの技術だといっていたが、そんな能力を持った者が過去にはいたということになる。
しかし、その事実が以後定着しなかったのは、その技術の習得が困難だからにほかならないだろう。
世間一般には、四種の魔法に精通すること自体が特殊なのだ。
そういう意味では、リーサは一般人よりも、無属性に近い存在であるといえた。
その日から、新しい修業が始められた。
魔力を均等に取り出すのではなく、体内で混合させるように訓練を続けた。
そうしてようやく、少しずつだが要領を理解し始めた。
口で説明をするのは困難だが、身体の表面に魔力をまとう以前に、体内で魔力を混合させる作業をする。
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