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「リーサ……。俺のこと好きか?」
「好き……かな」
自然と、その台詞が漏れた。
もう、何も隠す必要などないのだ。
最後の自問は照れ隠しだった。
「こんな、年下の青臭い男でも、か?」
「関係ないよ。そんなこと」
リーサがそういってすぐ、フランからの締め付けが増した。
そこで、彼の左手が怪しい動きを始めた。背中から離れ、リーサの身体の横側をつたい、胸を少し外したくらいの位置で一端停止した。
リーサは、全身に力が入った。
再び、今度は下の方へと移動を開始した。脇腹を通過する時、くすぐったくなった。
最終的に、ショートパンツの下であらわになっているリーサの太股に触れて止まった。しかもあろうことか内側のほうだ。
「ちょっと……」
その手を払いのけようとした。
しかしそこから、フランの手は、リーサの着衣の中側へと侵入を始めた。
そこで急激に、これまでの恥ずかしさが一気に影を潜めた。
「あのねえ」
ようやく、リーサにもふっ切れたものが生まれた。
「もうっ、落ち着きなさいってのっ」
リーサは両腕をぐいっと伸ばし、フランの身体を引きはがした。
「なにも車の中じゃなくたって――」
はっと我に返ったかのような表情をしたのち、フランはちょっと視線を下げた。
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