第一話 だから『彼女』を護衛する

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 前回、アニーが荷馬車にひかれそうになった時は、足だけを部分強化したが、今回は肉体全てを強化する。地から力が這い上がってくるのが分かる。そのおかげで、巨大ザックがだいぶ軽く感じる。 「それでは行きますか。世界で六つしかない大国の一つ、フェーリアへと」  リリーは力強く頷く。 「はい。よろしくお願いします」  彼女は再びフードをかぶり直した。 「あなたを必ずや無事に大国フェーリアに連れて行くと誓いましょう」  神々しく輝く首輪を軽くなぞる。これは誓いの証。破れば俺にはーー。  ーー『死』が待っている。
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