第1話

2/3
前へ
/3ページ
次へ
ふわりと暖かな春の風が少女の柔らかな髪を揺らす。 少女はおばあちゃん、行ってくるねと墓の前で告げた。 少女の旅立ちを見送る者は誰もいない。 なぜならば少女は村人から嫌われていたからだ。気味悪く思われていたという方が正しいだろう。 少しだけ寂しそうに笑って少女は村を後にした。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加