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ベッドルーム。
佑はベッドの上に恵の身体をそっと横たわらせると、ゆっくりと上から覆い被さった。
「……恵」
「たすくぅ」
甘ったれた声で名前を呼びながら両手を伸ばしてくる恵に顔を寄せていくも、垂れ下がるウィッグが邪魔をし、顔を引きつらせると乱暴にそれを外し投げ捨てた。
やっと頭がすっきりし、再び恵に覆い被さると当たり前のように唇を奪う。
途端、恵の両腕が首に巻きついたかと思うと、積極的に舌を絡めてくる恵に翻弄された。
「……んっ……けっいっ……」
「……たすくっ」
キスの合間から漏れるお互いの吐息混じりの声に次第に身体が熱くなってゆく。
着慣れないブラウスをさっさと脱ごうと佑がボタンに手をかけるのを目にすると、恵は佑の肩を掴み勢いよく身体を反転させる。
「?!」
自分の身に何が起こったのか理解できず目を丸くして硬直している佑の上に股がると、恵は顔をほころばせた。
「やっぱ……酔うてるんかなぁ……佑が、えらいべっぴんさんに見えるわぁ」
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