その3

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静寂に包まれるはずの深夜。 いつもと違って俺の部屋は、七瀬のせいで一日中騒がしかった。 今、七瀬は風呂に入ってるので、既に風呂を済ませてる俺はゆっくり……と思ったんだが、ガタンという凄い音が風呂場から聞こえた。 あいつ、何やってるんだ? 心配になって駆け寄る。 「おい、大丈夫か!?」 脱衣所を開けて叫ぶ。七瀬はまだ風呂場みたいだ。 「ギャッ!? だ、大丈夫だからお風呂場開けないでよ!? ちょっと洗面器とか落としただけだからっ!!!」 「……頼むから気をつけろよ」 そう告げて脱衣所の扉を閉じる。何やってるんだか。 七瀬の行動はいつも予想と違う方向に行くから妙に心配だ。いきなり風呂誘うのもアイツ相手じゃ出来ないし。安全に頼みたい。 『須藤慣れてない?』 そんな訳ねーし。 でも色々やり過ぎたかも知れない。俺も大人気ないよな。 自分でもわかってる。朝からの自分のはしゃぎっぷり。 でも駄目なんだよ、やっと念願叶って七瀬が俺のものになったのに。落ち着いてられる訳が無い。 鞄に着替えを忍ばせていた七瀬。 あの泊まる宣言は勢いかとも思ったが、最初から考えてくれてたんだな。そう思うと顔が緩む。
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