その3

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上半身が下着だけになり、真っ赤になって隠す七瀬。 朝見たのに今更だろ。 「何って……抱くに決まってんだろ」 「だ……な、ちょっと、レフェリー!!!!」 思わぬその発言にブッと噴出してしまった。 何だよソレ、レフェリーって!!! どんな助けの求め方だ。 耐え切れずに笑い転げた。 「ハハ……!!! 駄目だ、お前、プロレスじゃないんだから! あ、似たようなもんか」 今度はこっちが半泣きになる。笑い過ぎてだけど。 ベッドで笑い転げたまま、七瀬をみてみる。あ、なんかちょっと顔が暗いな。まーた余計な事考えてるのか。 「……どうした?」 「私、雰囲気ぶち壊してばっかだよね。可愛くも大人っぽくもないし、叫ぶし」 気合いを入れたはずなのに、うまく出来ないと落ち込んでる。本当にコロコロと表情変える奴。 大人っぽい七瀬とか逆に怖えぇよ。 「そんなの俺、求めてないし」 何か、色々気にし過ぎだと言いたい。まぁ開き直りも突然で驚くけど。
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