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ダイニングルームに、おばあちゃんとあたし、空翔と海翔。
あたしは二人に視線を向ける。
「何だよ」
あたしを睨み付ける海翔。
「別に」
「ほら、あなた達も早く行きなさい」
「はーい」
おばあちゃんからお弁当を受け取り、鞄に詰めた。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
玄関を出てすぐ、海翔があたしの耳元に唇を寄せた。
「諦めねぇかんな」
「…はっ?」
ふぅーっと、あたしの耳に熱い息を吹き掛けた。
「……ャッ」
空翔の前で何すんのよ!
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