Cherry 11

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あたしの鼓動はドキドキと煩く音を鳴らす。数回深呼吸をし呼吸を整え、あたしはホッと胸を撫で下ろした。 キスもされていないのに、顔は真っ赤だし、心臓の鼓動は乱れ打ちだ。 一体、なんなのよ。 あたしの手にはミュージックフェスティバルの観覧チケット。 ていうか一枚しかないよ。 一人でわざわざ行きたくもない。 左手の指にチケットを挟み、ヒラヒラと揺らす。 「美優ちゃんただいま」 「美希、お帰り」 「あれ?おばあちゃんは?」 「買い物だよ」 「美優ちゃん、なにそれ?」 美希は冷蔵庫からジュースを取り出しながら、チケットに視線を向けた。
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