Cherry 11

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「美優、戻ったの?ご飯だよ」 「はーい。今行くよ」 空翔の気持ちなんか知らない、美生ちゃんの明るい声。 あたしは美生ちゃんの代わりになんてなれない。 パンパンと両手で頬を叩く。何事もなかったように、ダイニングルームに入る。 「美生ちゃんお帰りなさい。今日はデートじゃなかったの?」 「今日は日曜参観のあと懇談会と職員会議もあったの。高見さんもご近所のお婆さんが具合悪くてね、急遽往診に行くことになったの。だから今日は取り止めたのよ」 「ふーん、保育士もお医者さんも大変だね」 「美優、何かあったの?」 ママがあたしに声を掛けた。あたしはわざとテンションを上げ、明るく答える。
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