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ようやく大輝と合流出来たと思った那緒の目に映ったのは、大輝が倒れて行く様だった。
銃弾の残りが那緒に向けられるが、那緒はそれを弾き返し、倒れる大輝を受け止めに走る。
「大輝!しっかりして!坊華ちゃん、回復!」
「は、はいっ!!」
坊華も後ろから追いつく。那緒はアイテムを使用し、大輝を坊華の元へテレポートさせる。
「お三方、無事ですか?」
鴉もようやく合流し、白夜を前にする。
白夜はおやおやと猫目で笑い、両手を広げ、何かを召喚させる。
「夢を食え、そして飲み込め、行け、「反逆の糧、バラク」」
「ほぅ…希少種を召喚しますか」
「リーダー、関心してる場合じゃないです」
珍しく冷たく返す那緒に、鴉は何かを感じ取り、そのまま短剣の柄で那緒のうなじを攻撃する。那緒はどさっと軽く倒れた。
「不死身の道化師、か。仲間を寝かせてよかったのかい?」
「この子を寝かせて感謝してくださいよ、夢魔術師」
鴉は、こっそりと後ろにいる坊華に合図する。それに気づいた坊華は、魔法を唱え、那緒を自分の元へ移動させ、さらに魔法陣を広げる。
「大輝くんは置いてもらおうかな」
今、坊華のテレポートが完了しようとした途端、白夜に大輝の横に一瞬で移動される。
「もらってくよん♪」
「あ…!!」
大輝だけを取り除かれテレポートは完了してしまった。白夜の腕にはぐったりと倒れている大輝がいた。
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