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片山 明は右道 刃平と名を変え、右道 瀬織と同居している。
数ヶ月前までは、ただの中学生だったが、彼には、仙手、現在は魂仙手と名づけられた技を修得し、仙人になれる稀有な才能があった。
そのため、既に仙女である右道 瀬織の弟となり、同居しながら、修行している。
また、魂仙手を身に付ける才能を持った子孫を増やすため、何人もの夫人を持つことが、定められている。
日本を脅かす他国の侵略民族を排除する組織が、密かに活動している。
瀬織は、その組織、防衛省技術開発本部 対静侵略研究室 通称ASIL(アシル)の室長であり、刃平も、一員である。
魂仙手は、その国防活動の武器である。
日本が明治に入ったときに、自国を護る武術を創立するために、アジア周辺国に参考となる武術を、国に命じられて探した人たちがいた。
その人たちが忠丹国で仙人にあい、その人から仙術を教わり、独自に改変したものが、仙手だ。
仙手二代目継承者の瀬織から、魂仙手と呼称するようになった。
教えてくれた仙人は、自分の予言にある未来の世界大戦を憂慮していた。初代は、それを将来、阻止する約束と引き換えに、仙術を教わった。
その世界大戦は、あと20年以内に起こるはずなので、瀬織、刃平は、この約束を実行しなければならない。
この実行のために、子孫を増やし、魂仙手の使い手を増やすのが、当面の目標になっている。
瀬織は、仙手の二代目であり、見た目は20代半ばだが、実際はかなりの歳だ。
瀬織は、日本人離れしたスタイルと、美しい顔をしている。
やや無機質ともいえる美しさであるが、性格が豪放、大雑把なため、表情に人間臭さが出ている。
仙人である彼女は、身体も作り変えられるため、自分でその年齢に設定している。
その気になれば、幼女から老女まで、変化させられる。
「身体が若いと、心も若い。だから、精神年齢は見た目と同じくらい。」
というのが、彼女の言い分だ。
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