入学

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――4月某日 知宏「……うわー、噂には聞いてたけど、やっぱり大きいなぁ……」 僕は中西……じゃない、駿河知宏(スルガトモヒロ)。 何故今間違えたのかは、後程。 僕は今、地元じゃ有名な、私立の全寮制の男子校である、星城学園の門の前にいる。 ここは所謂金持ち学校で、一流企業の御曹司とか、政治家の息子とかが沢山通っている学園だ。 初等部から高等部まで存在しており、附属の大学まである。 僕はそんな学校に高等部から入学する。 大抵の人は初等部か中等部からの入学が殆どで、高等部からの入学は珍しい。居るとしたら、その人は特待生なのが殆どだ。 じゃあ僕は特待生なのか?と言えば、そうではない。普通の一般生としての入学だ。 じゃあ、何故高等部からの入学なのかといえば――それは、僕の複雑な家庭事情からそうなっている。 それは、さっき僕が名字を間違えたことにも関わっている。
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