幻夢

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「あなたは、広い野原いっぱいに咲き乱れる花の中心にいます……さあ、ゆっくりと目を開いてください。野原に咲き乱れている赤や黄色の花が見えますか」 田村は、ゆっくりとそして腹に響くような説得力のある低音で語りかける。 エミが沢田の耳元で囁く。 「田村さんの声、正和にそっくり……」 沢田が人差し指を口許に当てた。
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