8人が本棚に入れています
本棚に追加
落下しながらひかり苔に、チラッと視線を走らせたリルが
『うっ……』
っと声にならない悲鳴を上げた。
腐りかけた顔半分に、眼球がドロリと垂れ下がっている生首。
まるで、井戸の壁から生えてきたようである。
思わず両手で顔を覆った。
『あなたは事故に遭う前日まで遡りました……』
頭の中に、その言葉が反響すると突然、左右前後に振動が……
両手の隙間から覗くと壁が、崩れ落ちながら消失し始め、周囲がぼやけるように霞む。
最初のコメントを投稿しよう!