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沢田は舞を自分の身体から少し離して舞の瞳を見つめる。
舞は恥ずかしそうに
そっと瞳を閉じた。
沢田がゆっくりと顔を近付けながら涙に濡れた唇にそっと唇を重ねる……。
甘酸っぱいレモンの味がした。
田村は慈愛の目で二人を見つめる。
二人のいる空間だけがまるで別世界のようにキラキラ輝いている
ポロ~ン♪ポ~ン♪
突然、田村の頭の中に二人の天使のメロディーが流れ込んできた。
田村は心身に染み込んでくる幸せな気分に瞳を閉じる。
そして名残り惜しむように、ゆっくりと瞳を開いた。
二人は忽然と消えていた……
二人のいた空間は
まだ煌めきの余韻を
残して微妙に霞んでいるようだった。
『夢を見ているんだな…』
田村はボソッと呟く。そして、ゆっくりと余韻を味わうように瞳を閉じた
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