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「正解、意外と感が鋭いね……そうなんだよ、カミさんの大好物でもあるんだけど、一度も連れてこれなかったんだ……それで……」
「う~ん、何だろうなぁ……、あたし大好物は多いんだ」
健の言葉を、遮(さえぎ)るように、舞が誰とは無しに呟いた。
「よし、ヒントを与えよう……カミさんの大好物は、『お巡りさんの忘れ物』でした」
健が、ニッコリ笑って、そう言った。
「えぇ、なに!……それ、解らなくなったわ……」
予想が外れて、がっかりしたような口調で舞が呟く。
「『お巡りさんの忘れ物』というのが、その店のメニューなんだよ」
健が、おどけた調子で言葉を発した。
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