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「なんだか急に、興味が沸いてきたわ……あたしも、ずぅっと、ずっと忘れ物をしていたような気分から、やっと解放されたから。
お巡りさんの忘れ物なんだか知らないけど、食べてあげるわよ……うふっふ」
舞が健の手を離しスキップして振り向きながら言った。
「舞と夜の12時を過ぎてから、二人で手を繋いで歩くのは初めてだね」
健が微笑みながら呟く。
その言葉に答えるように、健の胸に飛び込んだ舞は、健の両手を取りながら、
「夜が明けるまで、このまま、ずっと歩きたい気分よ」
と言いながら、健の瞳を見つめる。
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